元外科医のブログ

これは凄いことなのではないでしょうか

「不整脈治療につなげたい」 久留教授が会見
2011年01月14日

 マウスの心臓組織から、心臓の拍動をつかさどる「ペースメーカー細胞」だけを取り出すことに世界で初めて成功した鳥取大学大学院医学系研究科の久留一郎教授(53)が13日、米子市西町の鳥取大学医学部付属病院で会見を開き「10年以内にサルでの研究を終え、将来的には人間の不整脈の治療につなげたい」と話した。

 久留教授のグループが開発した技術は、将来的には現在不整脈患者が体内に埋め込んでいる機械式ペースメーカーの代わりになると期待される技術。心臓を拍動させるために電気を作り出すペースメーカー細胞に着目し、電気を作り出す能力が低下して通常より心拍数が落ちる徐脈性不整脈についてペースメーカー細胞を心臓に移植すれば回復するという仮説に基づいて研究してきた。

 第一段階として、マウスの胚性幹細胞(ES細胞)から出来た心臓組織の中からペースメーカー細胞だけを取り出す技術を確立した。具体的には、電気を作るタンパク質の設計図となる遺伝子を目印としてペースメーカー細胞が緑色に発光するよう細工して取り出すという。

 取り出したペースメーカー細胞を、拍動を人工的に弱めたラットの心臓に移植したところ拍動が回復。今後は、ウサギやサルで人間のES細胞を使って同じことができるよう研究を続け、人間での技術の活用が最終目標となる。
心臓の調律を司る洞結節の細胞が障害されると、徐脈といって脈が遅くなり、ひどい場合には人工ペースメーカーの植え込みが必要になります。これは機械ですから電池が必要で切れたら植え替えなければいけません。ヒトの細胞でペースメーカーの働きが可能になれば一度植えれば済みますので、徐脈性不整脈の患者さんにとっては朗報ではないかと考えます。臨床応用可能になるまでにはまだまだ壁はありそうですが、医学の進歩は留まることがないですね。
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伊達直人ブームについての考察

 児童施設などにランドセルやお金を送る「伊達直人」様が全国におられるようです。
日本人はキリスト教には縁が遠い国民ですが、多くの方々が「伊達直人」とか匿名で寄付をされているのを見ると、新約聖書のこの部分(マタイによる福音書6)が思い起こされます。曰く

「見てもらおうとして、人の前で善行をしないように注意しなさい。さもないと、あなたがたの天の父のもとで報いをいただけないことになる。だから、あなたは施しをするときには、偽善者たちが人からほめられようと会堂や街角でするように、自分の前でラッパを吹き鳴らしてはならない。はっきりあなたがたに言っておく。彼らは既に報いを受けている。施しをするときは、右の手のすることを左の手に知らせてはならない。あなたの施しを人目につかせないためである。そうすれば、隠れたことを見ておられる父が、あなたに報いてくださる。」新共同訳聖書より引用

 日本人は欧米人と比較して、個人的に善意の寄付をすることが少ないとよく言われておりますが、実はそうではないのかも知れません。隠れて善行をして、誰にも知られず、見ているのが天の神様だけだとしても、きっと報われるのだと言うことはイエスキリストの教えだったんです。欧米のように派手に慈善事業に寄付をするなんて言うのは、実は聖書の教えには反しているのですね。
 小生には記憶がありませんが日本でもそういった考え方(隠れた善行)は昔からあったのかも知れません。全国で名も知られずに良いことをされている多くの方々に幸せが来ることを願いたいです。
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日本医療って国際競争に価する物なのでしょうか

医療の国際競争力強化へ推進室 室長に中村・東大教授
 仙谷由人官房長官は7日、日本発の医薬品や医療機器の実用化など医療分野での国際競争力強化に向け、内閣官房に「医療イノベーション推進室」を同日付で設置したと明らかにした。

 室長にはゲノム(全遺伝情報)解析の第一人者である東大の中村祐輔教授、室長代行には再生医療が専門の東京女子医大の岡野光夫教授、ノーベル化学賞受賞者の田中耕一・島津製作所フェローが就任。研究者のほか、産業界や関係省庁からもスタッフが集められた。

 まずはがんや認知症など重点分野を絞った上で、2012年度の予算要求に向けて研究基盤整備の方策などを検討する。

 中村室長は会見で「オールジャパンの英知を結集し、イノベーションを発信したい」と意気込みを語った。
2011/01/07 16:34 【共同通信】
 輸出用の医療機器産業育成というのならまあまあ理解できますけど、医療は高度なシステム産業ですから人とカネを集めればすぐにでも輸出競争力がつくとは言えませんねぇ。国内では新型機械の治験なんかをやるのは、特に怖いんではありませんか。人が死んだりしたらそれこそバッシングの嵐で、中堅企業でも倒産しかねませんし。完全な物にしてからでは立ち後れでしょうし。
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女子医でもさすがに誤りを認めるんですね

東京女子医大が謝罪=「事故報告書は誤り」―無罪医師と和解・東京高裁
時事通信 1月6日(木)17時51分配信
 東京女子医科大学病院(東京都新宿区)で2001年、心臓手術を受けた小6女児が死亡した医療事故をめぐり、機器の操作ミスが原因だとする調査報告書で名誉を傷つけられたなどとして、刑事事件で無罪となった佐藤一樹医師(47)が大学と元院長に損害賠償を求めた訴訟は6日、東京高裁(園尾隆司裁判長)で和解が成立した。大学側が報告書の誤りを認め、謝罪した。
 原告側代理人によると、高裁が昨年12月、和解案を提示。和解条項には200万円の解決金支払いも盛り込まれた。
 大学の報告書は、佐藤医師が人工心肺装置のポンプの回転数を上げたままだったことが原因と結論付けていた。昨年8月の一審東京地裁判決は「佐藤医師の過失は否定されるべきだ」と指摘する一方、損害賠償請求権の時効(3年間)を理由に請求を棄却した。
 佐藤医師は業務上過失致死罪で逮捕、起訴され、09年に無罪が確定した。和解後には「報告書を基に起訴された。全国の医師には、医療事故の『内部報告書』の危険性を検討してもらいたい」とのコメントを出した。
 東京女子医科大広報室は「今後も安全で高度の医療を提供する大学病院として一層努力する」としている。
 この事例は非科学的で誤った学内の事故報告書により、一人の医師が刑事立件されたという医療界における一大事でした。大野事件もそうでしたが、医療機関内部の誤った事故報告書がもとになって裁判にかけられるんでは現場の医師はたまりません。
 医療における事故の責任を刑法で訴追することは、原則的に誤りであることは当然ですが、医療機関内部での検討も、慎重にかつ科学的に行われなければなりません。今後、安全調などの設置についての議論の際には検討されるべき課題です。
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民主が駄目でも政権復帰無理かな

改革できない象徴? 「分煙」進まぬ自民党本部
2010年12月30日 18時37分

 自民党の「たばこ分煙対策」の遅れが目立っている。民主党本部が完全分煙なのに対し、自民党本部は実力者に喫煙者が多かった影響か事実上の野放し状態。党内からは「時代に合わなくなったことを改革できない象徴だ」(若手議員)など見直しを求める意見や、谷垣禎一総裁の指導力発揮を求める声が出ている。

 東京・永田町にある9階建ての自民党本部。11月上旬に1階玄関ロビーに煙吸引機のある喫煙ブースを設置したが、各階の廊下と会議室には多くの灰皿が置かれており、国会議員らが日常的にたばこをくゆらせている。

 自民党本部から約100メートル東の民主党本部は4階から10階までのうち5フロアに喫煙ブースを設置、会議中は禁煙だ。公明党本部は全館禁煙、共産、社民両党も喫煙場所を設けて分煙対策を取っている。
(共同)
 禁煙できないお偉方と、それをコントロールできない党の中枢部。自民党も民主党同様に終わっとりますな。高齢の議員さんたちは禁煙すれば寿命が延びるのにねぇ。せめて若い職員のために分煙にしたらどうでしょうか。
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緊張感があれば防げた冤罪事件ですな(笑)

村木さんが国賠提訴 厚労省事件「不当な逮捕で損害」
 厚生労働省の文書偽造事件で無罪が確定した同省元局長村木厚子さんは27日、「不当に逮捕、起訴されて損害を受けた」として、大阪地検前特捜部長大坪弘道被告(57)=犯人隠避罪で起訴=らと国に、3670万円の国家賠償を求めて東京地裁に提訴した。

 ほかに訴えられたのは元主任検事前田恒彦被告(43)=証拠隠滅罪で起訴=と、取り調べを担当した国井弘樹検事(35)=現法務総合研究所。

 提訴後、会見した村木さんの主任弁護人の弘中惇一郎弁護士は「なぜ無実の人が逮捕起訴されたか、当事者として知りたい」と理由を説明。

 また提訴前に最高検から同事件の検証報告を受けたが、「調書中心の捜査に問題がなかったか、もっと掘り下げるべきだった」などと問題点を指摘し、村木さんへの直接謝罪を求めた。

 村木さんは弁護団を通じてコメントを出し、最高検の検証について「実態解明には被疑者から事情を聴く必要があったと思うが、接触は一切なく非常に残念」とした。

(中日新聞)
「緊張感があれば防げた冤罪事件。検察官は求められた注意義務を尽くすべきで、怠れば刑事責任を問われうる」法曹の仲間である最高裁判事のお言葉ですのんww
同感ですなww
 キャリア官僚を立件すれば出世できると考えたカス検事共を民事裁判でもつるし上げて下さい。
 最高検察庁の内部調査では検察システムの問題ではなくて、当該カス検事共の悪行だと言ってますので。
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初の緊急避妊薬を承認へ 事後に服用、厚労省分科会

初の緊急避妊薬を承認へ 事後に服用、厚労省分科会
 コンドームの破損や性犯罪の被害を受けた際など望まない妊娠を防ぐため性交渉後に服用する「緊急避妊薬」について、厚生労働省の薬事分科会は24日、製造販売を承認してよいとの意見をまとめた。近く厚労省が承認する。緊急避妊を目的とした薬の承認は国内初。

 この薬は製薬会社「そーせい」(東京)のレボノルゲストレル(販売名ノルレボ錠)。来年前半にも発売する。保険は適用されない見通し。

 海外では、1999年のフランスを初め48カ国で承認。日本では医師の処方箋が必要な処方薬となる。性交渉後72時間以内に1回服用。排卵や受精卵の着床を防ぐ作用があり、海外での臨床試験では妊娠を84%防いだ。
2010/12/24 19:08 【共同通信】
一回の服用で80%以上避妊出来るなら画期的な薬でしょう。開発から承認までの期間は日本のドラッグラグなんでしょうか。いずれにしても望まれない妊娠出産を防止できて女性にとっては朗報です。
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「引火」するというのはおかしいですね

治療の酸素装置で火災32件 「引火に注意を」呼び掛け
 在宅で主に肺の病気の治療に使う「酸素濃縮装置」に引火したとみられる火災が9〜11月に新たに3件あり、患者3人が死亡したことが24日、日本産業・医療ガス協会の集計で分かった。

 協会は2003年以降、同様の事例を集計しており、火災は計32件。患者の死亡は31人、重傷1人となった。

 装置は、室内の空気を取り込んで圧縮し、酸素を管で患者に送る仕組み。協会と厚生労働省は「酸素は燃焼を助ける強いガスなので火を近づけるのは危険。たばこやストーブの取り扱いに注意してほしい」と呼び掛けている。

 9月は神奈川県の60代男性と東京都の70代男性が、11月は徳島県の80代男性が自宅の火事で焼死した。装置に引火した可能性があるという。
2010/12/24 19:40 【共同通信】
酸素濃縮装置はそもそも危険な代物です。高濃度酸素が必要な患者さんだけに使う物で燃えやすい物や火を近づければ大きく炎上して火災になります。このことを引火と言ってるのでしょうかね。ガソリンとか揮発性可燃物質でなければ引火はしません。酸素をかければ小さな火や熱源でも大炎上しますけど。タバコのような裸火は論外、裸火でないストーブだって、可燃物の近くで加熱したら高濃度酸素の中では多くの物が炎上します。これを使用する患者さんに、装置の危険性をもっと伝える必要があるのではないでしょうか。
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ゼロリスク症候群の国では開発は苦しいですね

薬の話題ばかりで恐縮ですが
不活化ワクチンの国内製造「メーカーから手を挙げて」―岡本政務官
 厚生労働省の岡本充功政務官は12月20日の政務三役会議後の記者会見で、ワクチン接種によってポリオ(小児まひ)を発症した患者らが15日、厚労省を訪れ、生ワクチンから不活化ワクチンへの切り替えを求める署名を提出した際の対応と、同省としての見解を改めて述べた。岡本政務官は、国内のワクチンメーカーから不活化ワクチンを製造・販売する意思が示されない現状があるとし、「メーカーから手を挙げてほしい」と述べた。

 ポリオをめぐっては、弱毒株を使った生ワクチンの予防接種が進められているが、病原性を有する株が紛れている可能性があり、生ワクチンから二次感染するケースがある。署名を提出した患者団体「ポリオの会」によると、100万人に2−4人の割合でポリオ患者が発生するとWHO(世界保健機関)が警告している。このため同会では、安全性の高い不活化ワクチンへの切り替えを求めて、約3万5000人分の署名を集め、厚労省に提出した。

  20日の会見で岡本政務官は、今年4月に足立信也・前政務官が3種混合ワクチンの開発企業を対象に、ポリオ不活化ワクチンを含む多価ワクチンの承認申請を早急に進めるよう求める文書を発出したが、現在まで製造・販売の意思を示す企業が現れていないとし、「ぜひメーカーから手を挙げてほしい。出てくれば迅速に(薬事法の)承認申請に対応する考えはある」と述べた。

 また患者団体からは、単価の不活化ワクチンを海外から緊急的に輸入するよう求める声も上がったが、岡本政務官は「(輸入しても)販売する会社がなければどうにもならないという話をした」と述べた。

(2010年12月20日 19:44 キャリアブレイン )
ワクチン製造メーカーを虐めすぎるからこうなるんだよねぇ。ワクチンの副作用を絶対に認めたがらない国民性では、ワクチン開発がハイリスクなのは仕方ないことです。国だって会社の尻拭いはごめんでしょうし。どうしても欲しいのなら、現行法でも不活化ワクチンを個人輸入する道はありますがね(笑)
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業務上過失致死罪は復讐のためにあるのではない

JR西・前社長が無罪主張 尼崎脱線事故で初公判
「事実と全く異なる決めつけ」
 兵庫県尼崎市で2005年に起きたJR福知山線脱線事故で、業務上過失致死傷罪で在宅起訴されたJR西日本前社長、山崎正夫被告(67)の初公判が21日、神戸地裁(岡田信裁判長)で開かれた。山崎前社長は遺族らに謝罪した上で、起訴内容に対し「事実と全く異なる決めつけで、裁判で何としても潔白を明らかにしたい」と無罪を主張した。

 鉄道事故の刑事責任を経営幹部に問う異例の裁判は、検察側と弁護側が全面的に争う構図が鮮明となった。

 山崎前社長は「危険性に気付く場面がなかったか自問自答を重ねたが、私の立場では気付くことができなかったと言わざるを得ない」と起訴内容を否認。弁護側も意見陳述で「被告は現場カーブで事故が起きる危険性を認識できず、安全対策を取るべき義務もなかった」などと指摘した。

 公判の最大の争点は、山崎前社長が常務鉄道本部長時代、現場カーブで事故が起きる危険性を予見できたかどうか。

 検察側は冒頭陳述で、現場カーブの急カーブ化や通過する快速電車の増便を根拠に、「現場カーブはJR西管内で脱線が起きる可能性が最も高かった」と主張。「山崎前社長に事故の予見可能性があったことは明らか」と指摘して、安全対策である自動列車停止装置(ATSの設置を怠った不作為の責任を追及する方針。

 一方の弁護側は同日午後に行われる冒頭陳述で、JR西管内で現場カーブより急なカーブが2千カ所超あることや福知山線より過密ダイヤの路線があったことなどを挙げ、現場カーブの危険性を否定、検察側に真っ向から反論するとみられる。

 この日の初公判で、検察側は起訴状に記載した死傷者599人全員の名前を読み上げた。

 神戸地検は09年7月、山崎前社長を同罪で在宅起訴。その際、不起訴処分となった井手正敬元相談役(75)ら歴代3社長は今年4月、検察審査会の議決により同罪で強制起訴された。

 事故は05年4月25日午前9時18分ごろに発生。尼崎市の福知山線で、制限速度を46キロ上回る時速116キロで現場カーブに進入した快速電車が脱線、乗客106人と運転士が死亡、562人が負傷した。
 気違い運転士がスピード出しすぎで電車をひっくり返すことは、どう見たって予見不可能だと思いますけどね。それを予見して設備を改善していないことが人殺しだとは言えません。もちろん運輸業でお金を取っている以上、事故で乗客が亡くなれば、会社やその責任者に損害賠償責任が発生することは自明ですけど。
 業務上過失致死罪というのは人が死んだ結果責任を問う刑法の一部であり、遺族が復讐で有罪にしろと言えるような物ではないと思います。この法律はそもそも事故の予防効果は無いし、刑事裁判ですから被告人が当然の権利として無罪を主張すると、遺族は大きく傷つくと思います。出来れば廃止した方が良いです。その代わり民事賠償をアメリカ並みに懲罰的に高くすれば、戻ってこない犠牲者の遺族にとっても、執行猶予で事実上民間人にとってはほとんどペナルティにならない有罪判決などよりずっと良いのではないかと思うのです。
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